愚痴る理由

近年の風俗店で働く女性に求められるのは、容姿やテクニックと同じように「癒し」というものも同時に求められているのです。癒しなんてものは奥さんや彼女に求めればいいだろうと思う人は多いかもしれません。ですが、男性というのはそう簡単に身近な人に弱い部分を見せたくはないものなのです。

もちろんこれだけの理由だけでは決してありません。たとえば、「奥さんや彼女に心配をかけるのが申し訳ない」、「相手も疲れている」、「愚痴を言うこと自体が恥ずかしい」、「そもそも話しを聞いてくれない」、などなどの理由もあるのです。基本的に、お客様と風俗嬢というのは初対面になるケースがほとんどになります。そういったお客様の愚痴などを聞いたところで女性のほうは何をすればわからないので、ただただ聞いてあげるか抱きしめてあげるぐらいのことしかできないはずです。お客様からの立場からすれば、正直なところこれだけで十分なのです。それだったキャバクラやガールズバーでもいいのではないかと思うのですが、この風俗店での二人きりという空間も大事になってきます。これが風俗嬢に癒しを求める大きな理由となっているのです。

そもそも、男性は小さい頃から強く生きるべきだという使命感を持って生きています。逆に女性たちは、「女だから脚を開いてはいけない」、「髪を梳きなさい」、「ハンカチを持ち歩きなさい」と親に教えられていたはずです。それが男性は「強く」ということになりますので、相手に弱さを見せることに抵抗があるのです。お金を出して女性を買っている以上、風俗嬢とお客様の上下関係は明確になります。お客様だからこそ風俗嬢は「もっとしっかりしなさい」と思っていても、それを伝えることはしませんし、厳しい言葉や説教を言うこともありません。そして、いくら愚痴っても風俗嬢に自分の身元がバレないのもポイントのひとつでもあります。愚痴ったことが恥ずかしければ次から指名しなければいいだけなのです。しかも、男性の愚痴を聞き慣れていて、そして体で慰める術も知っています。

もちろん、「風俗嬢のまねごとをすれば男性が癒される」とは言いませんが、風俗嬢は男性が愚痴をこぼしやすい環境にいることは確かなのです。そういったこと全ての条件を満たしてくれるのが風俗店であり、風俗嬢だと男性は勝手に思い込んでいる傾向にあるのかと思われます。結局のところ、この癒しの部分を持っていない女性というのは今の風俗業界では少し不向きになってきているというのもちょっとした事実になるのかもしれません。